トレーニングランの段階から限界までコースを攻めていたHEADワールドカップレベルのチェティル・ヤンスルードが今季のワールドカップ第1戦を制した。「僕の場合いつもそうなんだけど、前半の滑りはあまりよくなかった。だけど、自分のたてたゲームプランを守り、結果的にはそれが成功した」とレース後の彼は語った。2位にはギリャーモ・フェイエが入り(マニュエル・オズボーン・パラディと同タイム)、ベアト・フォイツが6位。HEADワールドカップレベルズにとっては、よい1日となった。
「トレーニングランでもレースでも、優勝できるとは思っていなかった。でもこのところ滑りは調子が良かったので、ダウンヒル初戦への準備が上手くいっているという実感はあった。ただ、もっとも重要だと考えていたのはこのレイク・ルイーズに向けてしっかり準備をしうまく滑ることだった。例年ならば、この時期は技術的に悩むことが多く、シーズンが進むに連れて調子が出てくるパターン。でもそれでは、ワールドカップの総合やスーパーG、ダウンヒルの種目別タイトルを狙うことは難しい」
今日のレイク・ルイーズはこれまででもっとも素晴らしい天気だった」とヤンスルード。スタート地点ではマイナス35度という猛烈な寒さだったので、雪質はとてもアグレッシブだった。この極端な低温では、(ワックスの点で)とても難しいと感じたようである・
この夏猛練習を積んでシーズン最初のレースに臨んだフェイエだが、フィニッシュラインを横切り、自分のタイムが2位だったことにとても驚いたという。フェイエはトレーニングランの段階では、あまり調子が良くなかった。新しいスキーにも慣れなかったし、精神面での準備も充分ではなかったらだ。しかし、悪天候ために2日連続でトレーニングランが中止となり、レースの本番では、すっかり状況が好転していた。この間新しい雪が40cmも積もったが、レースは無事開催された。「大会の運営は素晴らしかった。あれだけ天気が荒れたのにコースは完璧だった」と感謝の言葉を語った。
ゼッケン1番を着け、最初にコースに飛び出して行ったベアト・フォイツは、小さなミスはあったもののまずまずの滑りを見せた。6位という成績は彼がHEADチームに加わってからの最高位タイ。今シーズンへの確かな手応えを感じている。何度も膝の故障に悩まされてきたフォイツだが、現在の状態はけっして悪くないようだ。チームメイトのヤンスルードの優勝に刺激され、フォイツは自分もふたたび表彰台に立つ可能性があると感じているが、今の段階では6位もけっして悪い成績ではないと感じている。
アクセル・ルンド・スビンダル、ボディ・ミラー、テッド・リゲティが怪我のためにスタートしていないのにも関わらず、3人のHEADワールドカップレベルズがトップ10に入賞したことで、レースディレクターのライナー・ザルツゲイバーは満足気だ。「ほとんど完璧なレースだった」。とザルツゲーバー。「下位入賞の中でも、たとえばシルヴァン・ツルブリッゲンは良い滑りをしていたし。ドイツの新鋭、ヨセフ・フェルストルもよく頑張ったと思う。彼らはこれから調子を上げてくるだろう。チーム全体がやる気に満ちており、これからが楽しみだ」とザルツゲーバーは付け加えた。
What’s your limit!
Results
1. Kjetil Jansrud (NOR) HEAD
2= Guillermo Fayed (FRA) HEAD
2= Manny Osborne-Paradis
6. Beat Feuz (SUI) HEAD
10. Johan Clarey (FRA) HEAD
12. Silvan Zurbriggan (SUI) HEAD
14. Josef Ferstl (GER) HEAD
15. Matthias Mayer (AUT) HEAD
27. Silvano Varettoni (ITA) HEAD
29. Ben Thomsen (CAN) HEAD
30= Adrien Theaux (FRA) HEAD