マリア・ホッフル・リーシュ引退。 五輪金メダル3個、ワールドカップ総合優勝、種目別優勝5回の名選手が 輝かしいキャリアに終止符を打つ
《注:HEAD本社ニュースの翻訳》
これまでに4つの五輪メダル(金メダル3個と銅メダル1個)を獲得しているマリア・ホッフル・リーシュは、レーサーとしての輝かしいキャリアに終止符を打つことを決意した。ワールドカップの総合優勝1回、通算5回の種目別優勝、そしてダウンヒル、スーパーG、スラローム、スーパー・コンバインドで通算27勝をあげている。彼女こそ、HEADワールドカップレベルズ・チームが生んだ真のチャンピオンといえるだろう。
ミュンヘンでの記者会見で「現役レーサーとしてのキャリアを終えることを決意した」とホッフル-リーシュは語った。「オリンピックでもう一度金メダルを獲得するために、すべてを捧げてきた。この夢の実現に向けて、ハードなトレーニングを続け、あらゆる努力を重ねてきた。そしてその努力は報われ、ソチでスーパー・コンバインドの金メダルを手にすることができた。これは私にとって、大きな節目となった。引退を決意することは、簡単ではなかった。しかし、自分がベストの状態で戦えないのならば、この世界にとどまるべきではないと考えた」と彼女は説明した。
マリアは、いつでもメディアやファンに対してオープンで友好的だった。ミュンヘンでの記者会見の後、彼女はツイッターを通じて、世界中の数多くのファンに引退の決意を伝えた。
HEADのCEO、ヨハン・エリアッシュは、次のように語った。「マリアはわれわれのチームとブランドにはかりしれない貢献をしてくれた。27勝、たくさんのメダル、クリスタルグローブを彼女は勝ちとり、彼女がこのスポーツにおける王者のひとりであることを証明してきた。もちろん、彼女がその輝かしいキャリアを終え、レースから去って行くのは寂しいことだが、彼女の未来に最大限のエールを送りたい」
マリアは、彼女にとって最後のクリスタルグローブとなるダウンヒルの種目別タイトルを獲得した。そして、シーズンの最後に病気と怪我に倒れるまで総合優勝を争い続けた。ワールドカップレーサーとしてのキャリアは2001年の2月にスタートし、2014年3月まで戦い続けた。この間356のワールドカップレースに出場、81回表彰台に立った。つねにワールドカップの総合優勝争いに加わる安定感は見事だった。唯一ジャイアント・スラロームを苦手とし、この種目だけ優勝経験がなかった。
「もう長いこと、毎シーズンのように引退のことを考えていた。むずかしい決断だったが、これが自分にとって正しい判断だと思う。つねに、世界のトップにいることができ、とてもすばらしいレース生活だった」
今後の彼女の夢は?「ゆっくりと休日を楽しむつもり。次のシーズンのことを考える必要がないのは、ほっとする」と彼女は語った。
HEADチームは、彼女の未来に多くの幸運が訪れることを祈っている。