「表彰台に戻って来られてとても嬉しい」 とレース後の彼女はほっとしたようにそう語った。
HEADワールドカップレベルズのリンゼイ・ボンは、ティナ・マゼとリアンヌ・スミスを2,3位に抑え優勝。彼女にとってコルチナ・ダンペッツォでは3回目の優勝、8回目の表彰台となる。マゼとのタイム差は、約2分の1秒という快勝だった。これでボンは、アンネマリー・モザー・プレルの持つ女子の通算優勝回数記録62にあと4勝と迫った。
レース後彼女は「(レースに復帰して以来)自分の力と自信を取り戻そうと頑張ってきた」
「復帰第1戦のサン・アントンでは6位と4位で、良い再スタートが切れた。今日の目標は表彰台に上がること。ベストを尽くすことだけを考えて滑った。思った通りの滑りができたし、最高の結果となった」 と語った。
この勝利は、シーズンの前半苦しんだ彼女にとって、後半に向けての大きな光明となるはずだ。アメリカチームのヘッドコーチ、アレックス・ヘドルモーザーは 「いつものボンが戻ってきた!」 と喜んだ。ボンにとって今季5度目の表彰台だが、そのすべてが優勝だ。「ふたたび優勝することができて嬉しい」。それが彼女の偽らざる実感だろう。
他のHEADワールドカップレベルズでは、アナ・フェニンガーは6位ジュリア・マンキューソは9位だった。最終のトレーニングランで激しく転倒して心配されたフェニンガーは軽いムチ打ちと挫傷を負っていて、この日は痛みをこらえてのレースだった。「身体的にはとてもきつかった。でもレース中はアドレナリンのおかげで痛みを感じなかった。神様に感謝します」 と語った。
リッツ・ゲルグルは2月のシュラドミング世界選手権をダウンヒルのディフェンディング・チャンピオンとして戦う。そして2009年の世界選手権優勝、2011年2位のボンがタイトル奪還をめざす。
マリア・ホッフル・リーシュは旗門不通過と終わったが、ワールドカップ総合では依然として2位につけている。アナ・フェニンガーは3位、リンゼイ・ボンは4位。またボンはダウンヒルの種目別ランキングで、2位に130ポイントの差をつけてトップに立っている。
主な成績
1. Lindsey Vonn (USA) HEAD
2. Tina Maze (SLO)
3. Leanne Smith (USA)
6. Anna Fenninger (AUT) HEAD
9. Julia Mancuso (USA) HEAD
18= Lizzi Goergl (AUT) HEAD
18= Marianne Kaufman-Abderhalden (SUI) HEAD