テッド・リゲティにとっては、2006年のスラロームで2位となったのがこのコース唯一の表彰台だったが、ついにジャイアント・スラロームでも優勝。世界選手権前の最後のGSレースでの勝利は絶好調の彼にさらに勢いを与えそうだ。アデルボーデンはワールドカップでもっとも伝統あるGSレースだが、リゲティは1度も勝ったことがなく、長い間ここでの勝利を夢見てきたという。アデルボーデンにおけるこれまでの彼のGS最高位は4位(2012シーズン)だった。フリッツ・ドップファーとフェリックス・ノイロイターはHEADワールドカップ・レベルズと並んで表彰台に立ち、1本目でトップに立っていたマルセル・ヒルシャーはゴール前の急斜面で大きなミスを犯し、合計タイムでは16位に転落した。
今季すでに3勝を上げていたミスターGS、リゲティはすべての選手から目標とされる存在だ。1本目、彼は4番スタートから激しくアタック。小さなミスのため0秒17差の2位にとどまったが、十分満足のできる滑りだった。2本目は大きなドラマが待っていた。
前夜から雪が降り続いていたが、きれいに整備されたコースは硬くグリップしやすい雪質だったので、選手にとっては何も不安はなかった。ただ、ゴールへと続く最後の急斜面は、技術的に非常に難しく、誰もがどう攻略するか頭を痛めていた。アクセル・ルンド・スビダルは1本目納得の4位だったが、チームメイトのチェティル・ヤンスルードはリズムが乱れ11位にとどまった。スビンダルは2本目を少し攻撃的にアタックしすぎてタイムを失い、合計タイムでは6位だった。
この勝利で、リゲティはアルベルト・トンバとジャイアント・スラロームの勝利数で並んだ。「ここではいつも表彰台に立てなかった。アデルボーデンはGSのクラシックレースのなかで唯一優勝したことのないコースだったのだ。でもようやく勝てた。ついに優勝者リストに僕の名前を刻むことができてうれしい」。
「今シーズンは僕にとってこれまでで最高のシーズンといって間違いないだろう。スラロームではまだ本調子ではないが、GSでは自信をもってレースに臨める」と語った。
この今季4回目の勝利で、彼はGSの種目別ランキングで2位に125点の大差をつけた。
レース後の彼は「とうとうここで勝つことができてうれしい。これは大変な名誉だ」とも語った。
主な成績:
1. Ted Ligety (USA) HEAD
2. Fritz Dopfer (GER)
3. Felix Neureuther (GER)
6. Aksel Lund Svindal (NOR) HEAD
12. Mathieu Faivre (FRA) HEAD
15. Kjetil Jansrud (NOR) HEAD
23. Robby Kelley (USA) HEA