リゲティはバルディゼールのGSで3位に入賞した。
幸運の女神は勇者に微笑むと諺は言う。テッド・リゲティは辛うじて表彰台を確保したものの、2本目の素晴らしい快走でマルセル・ヒルシャーに食い下がったドイツの新鋭、シュテファン・ルイツから3位に追いやられてしまった。HEADワールドカップレベルのテッド・リゲティは、ミスを連発した不本意な1本目の後、2本目は攻撃的に滑って危機から脱出した。
1本目6位のリゲティは、ルイツに対して1秒以上の大差をつけていた。一方、1本目のリーダー、ヒルシャーに対しては1秒72ものタイム差があり、逆転するのは相当にむずかしかった。
2本目もリゲティは小さなミスでタイムを失い、ゴールした時点でトップと0秒24差の2位。彼の後、1本目上位の5人が滑ってくることを考えれば楽観的な状況ではなかった。
しかし、最後のふたりが滑り終えてもリゲティは辛うじて表彰台を確保することができた。1本目2位のアレクシー・パントュローがゴール3旗門手前でコースアウトし、結果的にはこれがリゲティの3位入賞につながったのだ。これはリゲティにとって今季3度めの表彰台。そして種目別ランキングでも、このレースで優勝したマルセル・ヒルシャーを抑えて首位の座をキープした。
降り積もった新雪のためにコースは軟らかく、さらに意地の悪いポールセットもあって、多くの選手が苦戦するレースだった。しかし、状況が厳しくなればなるほど、タフな選手にチャンスがやってくるものだ。バルディゼールのGSコースはけっして得意ではないリゲティは、ワールドカップでもっともタフなレーサーのひとりである。
「はっきり言って、私のGS哲学に反するのでこのコースは好きではない。私の滑りはひどかったけれど、それでも表彰台に登るには十分の滑りだったということだろう」とレースを振り返った。
幅の狭いコースが多くのレーサーを苦しめたなか、アクセル・ルンド・スビンダルは6位に入賞。リゲティを抑えて依然としてワールドカップ総合首位の座を守っている。
マルセル・マティスは1本目絶望的な滑りに終わったが、2本合計では8位に浮上した。フランスの若手、HEADワールドカップレベルのマシュー・フェーブルは2本目の素晴らしい滑りで18位となった。
主な成績
1. Marcel Hirscher (AUT)
2. Stefan Luitz (GER)
3. Ted Ligety (USA) HEAD
6. Aksel Lund Svindal (NOR) HEAD
8. Marcel Mathis (AUT) HEAD
15. Kjetil Jansrud (NOR) HEAD
16. Truls Ove Karlsen (NOR) HEAD
18. Mathieu Faivre (FRA) HEAD