アクセル・ルンド・スビンダルはレイクルイーズのダウンヒルコースを果敢に攻め、今シーズンのダウンヒル第1戦の勝利をおさめた。最終トレーニングランでベストタイムをマークしていたスビンダルは、この日はトップシード最終のスタートだった。
『コースコンディションが変わり、遅いスタート順には不利な条件になっていった。だから22番という自分のスタートナンバーから勝つのは難しいと思っていたが、僕のふたり前にスタートしたエリック・ゲイが好タイムをマークしたのを知って、まだ可能性はあると信じた。その時点で誰もマックス・フランツを倒せていないと聞かされ、もし勝利を望むなら全コースを攻撃的に滑る以外に道はないと覚悟した』 結局オーストリアの新鋭マックス・フランツは、3位タイとなったクラウス・クレルとマルコ・サリバンとともに、表彰台にとどまることができた。また32番スタートのトビアス・シュテヒャーが5位に飛び込む健闘をみせた。
『優勝するのは、どんなときでも気分がいいものだ』 とアクセルはレース後語った。『でもシーズンの序盤、すべてのトレーニングでトップに立ち、そしてレースで優勝するというのは、良い兆候だと思う。これまでレイクルイーズではスーパーGでは3勝しているが、ダウンヒルでは勝ったことがなかった。だからこの勝利は最高の気分だ。そして、この夏の間にやってきたことが正しかったことを証明できたと思う』
スビンダルのHEADスキーはコース上部ですでに破壊的な速さを示していた。そしてすべての中間計時地点でそのリードを広げていった。“ウォーターフォール(滝)”と呼ばれるセクションに続く大半径ターンとその後の曲がりくねった区間で、ややスピードが落ちたため、ゴールで待つフランツに望みを持たせたが、スビンダルがフィニッシュラインを横切ったときには、彼とフランツの間には2分の1秒以上の差が開いていた。
トップに立ったスビンダルは、ゴールエリアのリーダーボックスに立ちながらチームメイトであり、HEADレベルズの仲間でもあるチェティル・ヤンスルードの滑りに注目していた。ヤンスルは最初の区間のスプリットタイムでベストタイムをマーク。昨シーズンのクヴィットフェルDHで優勝したヤンスルードは、ヨハン・クラレイの前に割り込んで9位に入賞。HEADを履くレーサーがトップ10のうち5人を占める活躍を見せた。
シュテヒャーにとっては自己最高の成績であり、世界選手権の出場権獲得に大きく前進した。
『トレーニングランでは調子が良かったが、レースでこんなに良い順位をとれるとは思っていなかった』とシュテヒャーはレース後に語った。
スビンダルにとって、これがワールドカップのダウンヒルでは6勝目。レイクルイーズではこれまで3回優勝しているが、いずれもスーパーGでの勝利だった。
主な成績
1. Aksel Lund Svindal (NOR) HEAD
2. Max Franz (AUT)
3. Marco Sullivan (USA) & Klaus Kroell (AUT)
5. Tobias Stechert (GER) HEAD
7. Guillermo Fayed (FRA) HEAD
9. Kjetil Jansrud (NOR) HEAD
10. Johan Clary (FRA) HEAD
21. Stephan Keppler (GER) HEAD
23. Mathias Mayer (AUT) HEAD
28. Georg Streitberger (AUT) HEAD