リンゼイ・ボンはオーストリアのアルテンマルクで、連続したレースのまったく同じ場所でミスを犯したにもかかわらず、2冠に近い成績を残した。ボンは今勢いに乗っている。小さなミスはあるがHEADのスキーがよく滑る。彼女が1位につければ、誰も彼女を超えられないと思う。ボンはフィニッシュ時点で逃げ切るかに思われたが、今回は追撃するララ・グートが1位に躍り出た。それでもボンは、ミスにもめげず2位になれたことを喜ぶ。
「今日は大きなミス、しかも昨日と同じ所で。ちょっと残念だけど2位は嬉しい。フィニッシュ時点で1位は意外だった。今日はララとニキ・ホスプを警戒していて、表彰台に上れる確信がなかった。」前日の滑走でクラッシュ寸前だった同じ場所で転倒しそうになったのが響いた。両手が雪面に接触した。「今日は2つのミスで体が沈んだ。柔らかい雪に足をとられて尻餅をつきかけた。でも、最後まで滑れて幸運だったわ。」
ドイツ人トレーナーがセットしたコースで、思い通りに滑りおえた選手はいなかった。ボンは2位でも満足してスキー場を後にしたはずだ。「今週末は1位と2位になれて嬉しい。」彼女はW杯71回目の表彰台に立った。「ああいうセーブは卒業しなければね。テレビで観戦するにはいいけど、間違っても高速ではなかったわね」と冗談を言った。「1位と2位は上出来。よく滑ったとは思うけど、もっときれいに上手く滑れたはずの部分もある。」次はフラッハウで行われる夜間の回転。ミネソタ州で照明下で練習を積んできた彼女は準備万端だ。
1位グート、2位ボンのあと、3位にはドミニク・ギジン、4位にはHEADのリズ・ゲルグルが入った。ゲルグルは「完璧ではなかったが満足のできる滑り」だと言う。マリア・リーシュは6位。HEADのマーグレット・アルタヒャーは10位につけて、上位10人のうちHEAD選手4人が入った。シュテフィ・モザーはW杯スーパーGでは自己最高の21位、マリアンヌ・アブデルハルデンは29位に入り、HEADにとって嬉しい週末を締めくくった。