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フェニンガーがゴールへの執念で金メダル

21才のアンナ・フェニンガーはガルミッシュのスーパー複合において、滑降の部で4位になったあと度胸で押して初の金メダルを手にした。気温が高めのため滑降コースは公式練習より厄介だったが、彼女は全力を出し切って回転を優位に終え、金を手にした。アニヤ・パーションは滑降のあと彼女らしさを発揮して銅メダルに輝き、HEAD選手の存在感を見せつけた。

高めの気温が経験の少ない滑降選手に有利に働いたが、滑降ではゲルグルが最速タイムを記録した。ゲルグルはスーパー複合で優勝した勢いに乗り2位に4分の1秒の差をつけた。パーションとフェニンガーも僅差のタイムを叩き出し、HEAD選手の底力を見せつけた。

レース前に各種の医学検査を受けたリンゼイ・ボンは「すべてが前向きに進んでおり、私は順調に回復している。少し休んだほうがいいだけ。昨日と今日、検査はすべて受けたし、必要な休息をとり日曜のレースに備えたい。」一方、喉の炎症と高熱に苦しむマリア・リーシュは滑降15位。それでも、回転を棄権してまで大勢集まった故郷のファンを落胆させたくなかった。

その後、選手、コーチ、観衆がカンダハル会場からグディベルグ会場へ移動して回転競技が行われた。HEAD選手の先頭はアレックス・コレッティで、堅実なタイムを記録した。2番手はマリア・リーシュで、彼女がスタート台に立つと観衆の声援で沸き立った。元気なリーシュなら華々しい滑りを見せたはずだが、今回はフィニッシュまで速度が出なかった。結果は3位だったが、メダルは無理と悟っているのが表情から判った。

次のHEAD選手、22才のデニス・フェーラベンドが2位になり、リーシュの表彰台は消えた。その後3人が滑りフェニンガーがトップに立った。自信と十分なトレーニングが彼女の原動力だ。今季、彼女は回転競技には出場せず、スーパー複合に絞っているが、コースでは見事な技術を見せた。「ファイト、ファイトと自分に言い聞かせた」とレース後に語った。

アニヤ・パーションはメジャーな競技で18個目のメダルを獲得し、共に表彰台に立った。ドミニク・ギジンは表彰台に届かなかった。次にゲルグル。「私にとっては大きな夢だったけれど、回転でスキーが走らなかった」と語り、チームメートの優勝を心から喜んだ。