ガルミッシュで開催されているアルペン世界選手権男子大回転でテッド・リゲティが王者に相応しい力量を発揮、1回目4位から挽回して優勝した。リゲティはHEADに今回の世界選手権5個目の金メダルをもたらした。今季W杯で既に3勝しているリゲティは優勝候補だったが、1回目では親友のHEAD選手スビンダルがリードした。
1番スタートのリゲティはその後スビンダルに抜かれ、スビンダルが首位に立った。ディディエ・キュシュが5位につけ、1回目ではHEAD選手3人がトップ5に入った。1回目も2回目もコンディションは悪く、ミスをしないことが重要だった。「雪が緩んでおり、危険を冒さなければならなかった」と、1回目4位から挽回しシプリアン・リシャールを0.08秒差で抜いて首位に立ったリゲティは語った。新しいスキー板に順応したリゲティはHEADへの謝意を表し、「優勝できて最高」と付け加えた。
ボディ・ミラーは1回目中盤でミスをして、2回目は早いスタート順となった。窮地に立ったミラーは、彼好みの雪質もあって、彼らしく攻撃的に挑んだ。速くスムーズに滑ったが1回目の27位から巻き返すのは所詮無理だった。それでも、後続の選手に抜かれることはなく、ロメド・バウマンが首位に躍り出るまでリーダーズ・ボックスに残った。
チェーティル・ヤンスルードは1回目9位だったが、2回目で実力を発揮。リシャールに蹴落とされるまで首位に立った。表彰台に残れるかが気になるところだった。
キュシュは全力でコースに挑んだが、団体戦で手を骨折したため速度が出ず、順位を下げた。
リゲティはミスのない技巧的な滑りで首位に立ったが、カンダハルのコースではあと3選手が残っていた。コステリッチは彼本来のフォームが取れず、シュエルグホファーがリシャールを追う形になり、ヤンスルードは表彰台から外れた。次がスビンダルだ。HEAD選手の誰が金メダルを取るのか。スビンダルは小さなミスが災いして4位に後退し、優勝したリゲティを祝福した。リゲティは、大回転で王者になるという世界選手権出場の目的を達成した。
「自分のスキーを信頼して果敢に攻めること。今日はHEADのスキー板に助けられた」彼はHEADからの支援と、ミラーからの詳細なコース報告に感謝した。
「優勝候補に挙げられるときつい。スキー競技では候補だから勝利が保証されるわけじゃない。だからこそ今回は特別に嬉しい。