リーシュは最後のレースがキャンセルとなり悲願達成
マリア・リーシュにとって浮き沈みのある本当に長いシーズンであった。最終的にアニャ・パーソン対ヤニツァ・コステリッチ以来のリンゼイ・ボンにわずか3ポイント差という接戦を制し2010-2011FISアルペンワールドカップ総合優勝を飾った。総合で1、2がHEADそして、リッツ・ゲルグルが4位に入った。
レースのキャンセルによる決定は選手にとってあまり好まれないが、FISの審判がコンディションに対し何らできることは無かった。『ベースが無かった。わずか2、3センチの表面の雪の下は粗目雪、そしてその下は何も無い状況だった。』と女子ワールドカップ・チーフディレクターのスカーダル氏はこのエリアでの暖かい日々の後雨が降った影響をそう説明した。『このような終わり方になってしまい非常に残念だ。』
この2年間2位に甘んじてきたマリア・リーシュは総合優勝という悲願達成に喜んだ。『本当に、本当に優勝できて嬉しい。』とリーシュはAP通信に語った。『素晴しいシーズンだったわ。もちろんリンゼイも素晴しかった。彼女はこの3年、タイトルを手に入れてきた。そして、ついに自分の番がやってきた。本当にタイトなレースだったわ。最終的にちょっとした運が必要で、その運をつかめた。』
リンゼイ・ボンは総合のタイトルを守ることができなかったことをかなり残念がった。『勝ち負けを決めるチャンスが欲しかった。それが残念。』とレースのキャンセルが決まった後ボンは語った。『このレースのキャンセルは自分を傷つけることはないが、たくさんのファンやスキーレーシング界全体を傷つけることになった。』そしてこう付け足した。『マリアは素晴しいシーズンを過ごし、彼女が私の最大のライバルであることも再確認できた。彼女の頑張りは知っていたから、彼女が一番高い所に立って嬉しいし、全てのアスリートに励みになると思う。』
HEADレーサーにとって大きな成功を収めたシーズンとなった。HEADレーサーらが勝ち取ったグローブは次の通り。
女子:
総合: マリア・リーシュ (ドイツ) HEAD
ダウンヒル: リンゼイ・ボン (アメリカ) HEAD
スーパーG: リンゼイ・ボン (アメリカ) HEAD
スーパーコンバインド: リンゼイ・ボン (アメリカ) HEAD
男子:
ダウンヒル: ディディエ・キュシュ (スイス) HEAD
スーパーG: ディディエ・キュシュ (スイス) HEAD
ジャイアント・スラローム: テッド・リゲティ (アメリカ) HEAD
HEAD: FISアルペンワールドカップ全12グローブ中7つを獲得