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円熟のリゲティがビーバークリークを制す

円熟のリゲティ、ビーバークリークのGSで快勝

テッド・リゲティは、ビーバークリークで行なわれた男子ジャイアントスラローム第3戦で優勝。1本目の4位から逆転し、チャンピオンの力を見せつけた。勝利を使命とする男リゲティにとって、この優勝は単なる1勝にとどまらない。アメリカ選手としてのGS最多勝記録を更新する価値ある優勝となったのである。さらにチェティル・ヤンスルードが3位に入りHEADレベルズの快進撃は、とどまるところを知らない。マルセル・ヒルシャーは2位だった。
気温は低かったが、明るい陽射しと激戦が人々を熱く興奮させた。1本目はトップ5のうちHEAD選手が3人を占めた。アクセル・ルンド・スビンダルが3位、チェティル・ヤンスルードとリゲティがこれを激しく追った。18年のワールドカップ生活でこの日が350レース目となるディディエ・キュシュも、若い選手たちに敢然と立ち向かった。
この日はテッド・リゲティの日だった。日曜日に行なわれたGS第2戦で味わった失望(1本目でトップに立ちながら合計タイムで2位に転落)を繰り返すまいと、リゲティは2本目で危険な賭けに出た。『2本目は、激しく怒りをこめて滑った』 とリゲティは語った。『日曜日には家族や友人たちもたくさん応援に来てくれていたから、勝ちたかった。でもあのレースではヒルシャーが素晴らしい滑りをした。今日は何としてもその悔しさを晴らそうと思って、とてもとてもハードに攻めた。あのアタックは、ほとんど限界に近かったと思う』
1本目、2位のヒルシャーから4位のヤンスルードまで100分の3秒しか差がなかったが、4位という順位はリゲティにとって居心地の良いポジションではなかった。『1本目でトップに立ち、プレッシャーを感じながら2本目を滑るのには慣れている。そしてフィニッシュラインを横切って優勝を決めるというのは、最高の気分だ。』 リゲティは、軽やかなエッジ操作とクリーンなライン取りで勝利をつかんだ。そして、現在の彼に勝つのはそう簡単なことではないことをライバルたちに見せつけた。
チェティル・ヤンスルードも2本目を激しくアタックした。一瞬片方のスキーが宙に浮く危ない場面もあったが、リガティに続く好タイムをマークした。スビンダルは、順位を下げたが、ワールドカップ総合のランキングでは依然リードしている。
Results
1. Ted Ligety (USA) HEAD
2. Marcel Hirscher (AUT)
3. Kjetil Jansrud (NOR) HEAD
6. Aksel Lund Svindal (NOR) HEAD
20. Florian Eisath (ITA) HEAD
23. Didier Cuche (SUI) HEAD
29. Bode Miller (USA) HEAD
30. Bernhard Graf (AUT) HEAD