5スターのキュシュがハーネンカムを5度制す
神様がレースを中止させようとしているような天候の中、キュシュはこのコースを制し、最も恐れられるStreifで成功をおさめた選手となった。このコースでHEADワールドカップ・レベルの5度目の勝利となった。これで彼はフランツ・クラマーと並んでいた記録を更新した。コース上に降り積もった約1メートルの新雪、夜通し作業したコースクルー、そしてディディエ・キュシュの伝説が他の選手を凌駕し3年連続優勝を飾った。
天候により有名コースのスタート位置は下げられ、僅かな処置で決定されたレースだった。このコースで有名なクラシック・セッションのいくつかがカットされた。MausefalleやSteihangは無くなり、Alte Schneiseからのスタートとなった。短くされたコースは僅かなミスも許されないことを意味した。例えば、ボディ・ミラーがHausbergkannteへのアプローチでエッジを取られタイムをロスしたように。
キュシュはトップセクションで速かったが、低速セッションではタイムをロスしたように見えたが、Zielschussに来る頃にはキュシュは再び勝利へ邁進していた。彼がフィニッシュラインを越えると、首位を示すグリーンライトが点った。そして彼はレース後こう語った。『これ以上素晴らしい週末の過ごし方は無い。』
キュシュの祝福の様子をフィニッシュエリアで見ていたレジェンドのHEADレーサーであるフランツ・クラマーは、キュシュの滑りを 『素晴らしい滑りだった。』 と認め、さらに 『記録というのは破られるものだ。』 と付け加えた。
ディディエ・キュシュは2012年シーズン限りでアルペンスキーからの引退を表明した。今後キッツビューエルのもの凄いコースで最も成功を収めた選手として彼の残した足跡は多くの注目を集めるだろう。
ヨハン・クラリーは5位に十分に値する滑りを見せ、ステファン・ケプラーは8位に入った。2人とも早いスタート順での戦いの中、素晴らしい成績を出した。アクセル・ルンド・スビンダルによるとレースは全く考えられるものじゃなかったが、500人のボランティアの力でレースができるほどのコースに仕上げられた。
群衆はフィニッシュエリアから動き出すと、キュシュは 『キッツビューエルのエンペラー!』 と称えられた。
Result:
1. Didier Cuche (SUI) HEAD
2. Romed Baumann (AUT)
3. Klaus Kroell (AUT)
5. Johan Clarey (FRA) HEAD
8. Stephan Keppler (GER) HEAD
14. Aksel Lund Svindal (NOR) HEAD
23. Guillermo Fayed (FRA) HEAD
28. Hans Olsson (SWE) HEAD
29. Bode Miller (USA) HEAD